男性ホルモンと男性更年期

男性を若々しくする血の巡り

トリートメントをしていると、
寒さ暑さにかかわらず、一年中、お身体が冷えている方の多いことを感じます。

冷えは女性に多いイメージかもしれませんが、
男性の体の冷え、すごく多いです。

特に多く感じるのは、
上半身はポカポカですが、下半身は血行が悪くなってひんやりとしている「下半身冷え」。
上半身は熱いくらいなのに、下半身、特に足先は氷のように冷たくて。
体温のギャップがすごい( > <。)
「足先だけ、年中冷たいんだよね、デスクワークが多いから仕方ないのかな」
と気付いていても、体の冷えを放置してしまっていたり、
上半身は温かいので体が冷えていることに気が付かない方も多いよう。

今回は、身体の冷えや、
男性の健康や若さを保つことにも深く影響する、
「血の巡り」について書きたいと思います。

血液と血管

血液の役割(体重の13分の1。体重60㎏の人は約5ℓの血液が全身を巡っている)

  1. 隅から隅まで、体全体にはりめぐらされた血管を通って、
    細胞や組織に、酸素・栄養素・ホルモンなど必要なものを届け、
    二酸化炭素・老廃物といった不要なものを回収する
  2. 体温を調節する
  3. 生体防御(体に異物が侵入した際、攻撃・排除する)など。

血液の通り道である血管は、動脈・静脈・毛細血管の3種類に大別される。

  • 動脈
    心臓から血液を全身に送り出す。
    心臓の拍動とともに、全身に勢いよく血液が送られるため、高い圧力がかかる。
    そのため血管の壁は厚く、丈夫でしなやか。
    血管壁は内膜、中膜、外膜の3層構造。最も内側を血管内皮細胞が覆っている。
    酸素を多く含む(二酸化炭素は少ない)、鮮やかな赤色の血。
  • 静脈
    全身を巡った血液を心臓に戻す。
    ほとんど圧を受けないため(動脈と比べてゆっくり血液が流れている)、血管の壁は薄い。血液逆流防止の弁がついている。
    動脈と同じく3層構造。
    二酸化炭素を多く含む(酸素は少ない)、赤黒い血。
  • 毛細血管
    動脈と静脈をつなぐ、全身に網の目状に分布する、細い血管(太さは頭髪の10分の1)。
    体全体の血管の95~99%が毛細血管
    血管壁は血管内皮細胞を壁細胞が取り囲む1層構造。
    血液がゆっくり流れており、血管内皮細胞と壁細胞の間にある隙間から、血液成分が適量しみでて、細胞に栄養や酸素を届け、老廃物や二酸化炭素を回収する。

血流(血の巡り)が悪くなると

体全体を流れる血液の巡りが悪くなると、様々な不調があらわれる。

  • 疲れやすくなる、集中力が低下する
    全身に新鮮な酸素や栄養がいきわたらず、また、不要な老廃物や二酸化炭素が回収されないため、エネルギー不足に陥ってしまう。
  • 体が冷える
    体の末端まで温かい血液がいきわたらず、体が冷えやすくなる。
    体が冷えて体温が下がると、免疫力も低下(体温が1度下がると免疫力は約30%低下)してしまうので、感染症などにかかりやすくなる。
  • 肩こり・腰痛など
    筋肉に必要な酸素や栄養がいきわたらず、疲労物質が回収されないため、筋肉がこわばってしまう。
  • 足のむくみ
    筋ポンプが衰え、下肢から心臓へ血液が戻りにくくなり、余分な水分が溜まってしまい浮腫む。
  • 便秘
    腸内の血行が悪くなることで、腸の働きが低下する。
  • 耳鳴り・難聴
    内耳の蝸牛にある、音の振動を電気信号に変えて脳に送る「有毛細胞」に血液が充分に届かず壊れてしまうと、耳鳴りや難聴が引き起こされる。
  • 目の痛みや疲れ、ショボショボ目、ドライアイ
    パソコンやスマホを見る時間の長い人は、慢性的に目の周りの血行が悪くなっていることが多い。
  • シミやシワ、吹き出物や湿疹といった肌の不調
    酸素や栄養がいき届かず、老廃物が流れないと、新陳代謝が悪くなり、肌のターンオーバーが乱れたり、肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンが作られにくくなる。
    また、老廃物を含む血液が長く停滞すると、体に毒素が溜まり、かゆみや湿疹としてあらわれる。その痕がシミとして長く残ってしまうことも。
  • ED(男性)や月経痛(女性)
    男性は性的に興奮すると、体内で(血管内皮細胞で)一酸化窒素(NO)が作られ、それによって陰茎の血管が広がり、大量の血液が流れ込むことで勃起する。NOが作られにくい状態だと、勃起しにくくなる(ED治療法の中には、衝撃波治療という、陰茎の血管を新生して、陰茎への血流を改善する方法もある)。
    女性は子宮の血流が良くないと生理痛が起こりやすくなる。

なぜ血の巡りが悪くなるのか(原因)

  • 冷え
    血流が悪くなると体が冷えるし、
    体が冷えると体内の熱を逃がさないよう、血管が収縮して、血の巡りが悪くなる。
    冷え性の人は悪循環に陥りやすい。
  • 過度なストレスや不規則な生活リズムによる、自律神経の乱れ
    交感神経が優位の時は、末梢血管まわりの筋肉が収縮し、血の巡りが少なくなる(体の中心に血が集まる)。
    そのため、過度なストレスや生活リズムの乱れなどにより、交感神経・副交感神経の切り替えが上手くいかなかったり、交感神経が優位の状態(過緊張状態など)が続くと、体の末端への血流が悪くなる。
  • 年を重ねるにつれて運動をする機会が減り、筋肉が減少する
    筋肉には、血の巡りを促すポンプの役割もある。
    運動不足により、筋肉量が減ったり衰えたりすると、ポンプ機能も衰え、血の巡りが悪くなる。
  • 血や血管の汚れ
    脂質や糖質の多い食事や水分不足などによって血液がドロドロになったり、
    血管の中に汚れがたまることで、血が流れにくくなったり、詰まってしまう。
  • 市販の鎮痛薬の常用
    血管収縮作用のある鎮痛剤を長く飲み続けていると、血の巡りが悪くなり、体の冷えにもつながる。
  • 喫煙
    血管を強く収縮させるためかなり血流が悪くなる。他にも、血管に炎症を起こしたり、血液中の赤血球とタバコの煙に含まれる一酸化炭素がくっついて、体を酸欠状態にしてしまう。
  • 毛細血管のゴースト化
    (上記した毛細血管の構造を見てください)
    加齢や乱れた食生活などで毛細血管がダメージを受け老化することで、血管内皮細胞が衰えて、血管を取り囲む壁細胞もはがれやすくなる。隙間が大きくなり、適量しみでていた血液が過剰に漏れてしまうようになり、末端まで血液が流れなくなって消滅してしまう。
    60~70代の人は、20代の人と比べて、毛細血管が約40%も減少していた、ということもあるそう)

血の巡りをよくする

  • 食生活を改善して、血の質アップ
    全身を巡る血が、もともと栄養不足だったり、甘い物や高コレステロールなものの食べ過ぎでドロドロ状態になっているなど、いわゆる血の「質」が悪い状態だと、体に栄養がいき届かず、血管も老化しやすくなってしまう。
    血液の質や血管が良い状態な人ほど、全身の血の巡りも良く、酸素や栄養がしっかりと届けられ、細胞や組織も若い。血管の若さは見た目の若さにも影響するといったデータもある。
    バランスのいい食生活や、ダラダラ食べや早食い、夜遅い時間の食事をやめるといった食習慣の改善も必要。
    【血管のアンチエイジングにおすすめな食べ物】
    ・シナモン
    毛細血管の壁細胞と血管内皮細胞を密着させてくれる、血管内皮細胞にある受容「Tie2」を活性化させ、血管を安定させてくれる。Tie2活性化食材としては、ルイボスティーもおすすめ。
    ・生姜
    生姜に含まれるジンゲロールという成分は、血管を拡張させてくれる。体を温めてくれる効果も高い。
    ・たまねぎや納豆
    血液をサラサラにしてくれる
  • ストレッチなど、運動で筋量アップ
    血を巡らせるポンプの役割を持つ筋肉を鍛える。また、体がかたい人ほど、血管もかたくなっている傾向が。ストレッチをすると、血管内皮細胞から、血管を広げて、血流を促進する一酸化窒素(NO)が作られる(NOがしっかりと作られているほど、血管のしなやかさが保たれる)。

  • 湯舟につかるバスタイム
    シャワーだけでは、体が芯から温まりにくい。湯舟につかって入浴すると血の巡りがよくなり、血管内皮細胞でのNOの産出も増加するそう。(42度以上の熱いお湯だと、交感神経が優位になってしまい、入眠しにくくなったり、血液の粘度が上がって、体に負担がかかりやすくなるので、38~40度程のぬるめのお湯に10~15分程つかるのが理想的)
  • しっかりと睡眠をとる
    睡眠は体を修復する時間でもあり、傷んだ血管の修復も行われている。睡眠不足になると、自律神経が乱れて、血の巡りが悪くなってしまう。
  • リラックスする
    メンタルの状態と自律神経は深く影響しあう。心身がリラックスしていると、体が適度にゆるみ、血液の流れもよくなる。マッサージは気持ちがリラックスできる他、全身の血の巡りもよくする。

 

トリートメントをしていると、思います。
血の巡りがいいお客様ほど、若々しい。
お肌もツヤツヤしていますし、見た目も実年齢よりかなり若く見えますし、何より元気です(*´罒`*)

よく女性は体を冷やしてはいけないと言われますが、
男性も体を冷やしてはいけない」と声を大にして言いたい。

男性更年期障害が気になっているというお客様も多いですが、
男性ホルモン・血の巡り・自律神経は密接に関わり合っているので、
どこかが不調を感じると他の部分も連動して不調があらわれます。
逆に、どこかを整えていこうと意識すれば、他の部分も連動して整いやすくなるということ。
血の巡りが良い生活習慣や環境を気を付けていたら、自律神経のバランスや男性ホルモンも整っていくでしょうし、純粋に体調がよければ、活力も充実しやすくなります♪
(気にしている方の多い、性機能の維持についても「血の巡り」は大いに関係があります)

血管は、70歳でも80歳でも、血をしっかりと流してあげると修復されるそう
(ゴースト化した毛細血管も復活するそうです)

年を重ねるごとに、自分の体をしっかりと見つめて、
丁寧なメンテナンスを行うことが必要になります。
自分の体が冷えていないか、血の巡りは悪くなっていないか、気をつけてみてください(*ฅ́˘ฅ̀*)

【参考本】
「心もカラダもラクになる 血流の整え方」 西岡敬三 著
「80歳の壁を超える 血流がみるみるよくなる体の治し方大全」 伊賀瀬道也 著
「ゴースト血管をつくらない33のメソッド」 高倉信幸 著
「体の「冷え」をとる特効法101」 川嶋朗 監修
(↑どの御本も、読みやすく、とても勉強になりました( *´ω`* )お医者さんが書かれていたり、薬剤師さんが書かれていたり。血流アップにおすすめのストレッチや、血液検査の見方、東洋医学からの視点などなど。おすすめです)

 

 

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