『みちのくいとしい仏たち』展・『和食～日本の自然、人々の知恵～』展に行ってきました

先日、気になっていた美術展に行ってきました。

①『みちのくいとしい仏たち』展
（東京ステーションギャラリー・東京駅）

なんとインパクトのある仏さま！
美術展のチラシを見て、気になって気になって(笑)
みちのくに残る民間仏といわれる仏像や鬼の像など、約130点が展示されています。

江戸時代、寺院の本堂の形状や荘厳（しょうごん）が均一化され、上方や江戸で造られた立派な仏像が日本各地の寺院でご本尊として祀られるようになったいっぽうで、地方の村々では小さなお堂や祠などを拠り所として、素朴でユニークな仏像・神像が祀られました。仏師でも造仏僧でもない、大工や木地師（きじし）の手によるこれら民間仏は、端正な顔立ちや姿のご本尊と違って、煌びやかな装飾はありません。
その彫りの拙さやプロポーションのぎこちなさは、単にユニークなだけではなく、厳しい風土を生きるみちのくの人々の心情を映した祈りのかたちそのものといえます。
青森・岩手・秋田の北東北のくらしのなかで、人々の悩みや祈りに耳をかたむけてきた個性派ぞろいの木像約130点を紹介し、日本の信仰のかたちについて考えます。
（『みちのくいとしい仏たち』ホームページより引用させて頂きました）

かつてこんなに優しい気持ちになれる仏像展があっただろうかと思うぐらい、気持ちがほっこりしました(*ฅ́˘ฅ̀*)
素朴で、とても個性的で、とても愛らしい仏さまや鬼たち♡
マンガみたいな可愛いお顔に、衣装の模様なんかも彫られているわけでなく塗られていたりするような像もあったりして。
でも素朴な像を見ていると、日々の幸せを願う真摯な想いや、人々の生活にそっと寄りそってきた様子が伝わってくるようでした。

↑写真の「山神像」は実際に見ても、インパクト強かったです（思ったより大きかった）。
昭和の初めまで村の子どもたちが乗って遊んでいたという木彫りの「山犬像」は、そんな情景が思い浮かぶような優しい雰囲気があって好き。
竜神・閻魔王・大黒天・多聞天の四役を一人でこなす「多聞天立像」は、なんとかレンジャーに出てくる合体ロボみたいな感じでかっこよかったです！

災害や凶作、役人からの無理難題、疫病など。
厳しい環境だからこそ、民間仏は優しいニコニコとしたお顔で、
人々の日々の苦しさや愚痴を優しく聞いて、そっと励ましてきたという
在り方が、とても印象的。

仏像の横に掲示されている解説も、クスッと笑ってしまうような文で、仏像への愛しさが伝わってきます。
これは図録を買わないとと、ミュージアムショップで思わず手を伸ばしていました。
買っちゃった(⁎˃ᴗ˂⁎)癒される～。

②特別展「和食～日本の自然、人々の知恵～」
（国立科学博物館・上野）
2020年に開催予定でしたが、コロナ禍で中止になってしまった展示。
残念だなぁと思っていたのですが、今回開催となったので行ってきました♪

特別展「和食～日本の自然、人々の知恵～」
充実の内容でとても面白かったです!!(ﾉ*>∀<)ﾉ

水のこと、
キノコや野菜、お米や大豆、魚や海藻のこと、
醤油や味噌、酒のこと、
和食の時代ごとの変化、
などなどなど。
実物やそれに近いものを見ながらの説明、わかりやすかったです(*´ч`*)

野菜の植物標本↓
野菜メインってめずらしい。

毒キノコ↓
綺麗でした。

様々な種類の大根↓
それぞれに特徴があって美味しそうです。

マグロ模型↓
迫力。様々な貝や蟹の模型もありました。マンボウもいた気がします。

古代の日本で食べられていた海藻の標本一覧、興味深かったです。

時代ごとの食事再現、面白かった♪
遺跡から発掘されたものを基に再現された「卑弥呼の食卓」↓

天武天皇の孫にあたる「長屋王」の食卓再現↓

その隣りに並ぶ庶民の食卓が質素で切なくなりました。

他にも、織田信長の饗応膳やペリー提督の饗応膳の再現や、最近ですとサザエさんに出てきた料理（昭和）もありました。
郷土料理の紹介やQRコードでレシピの公開もされていて、食べることやお料理が好きな人にはたまらない展示の数々だと思います(`･ω･´)ゞ

和食展の図録はまるで家庭科の教科書。
（↓は2020年開催中止になった際に、せめて図録で楽しもうと購入したものなので、今回の図録と色が違っています。）

四季がある、豊かな環境。
そこで育まれる様々な植物や生きものたち。
そこから生み出された「和食」。
本当に面白かったですし、楽しみながら勉強することができました♥