男性更年期障害に悩む方へおすすめの本『養生訓』
以前から読みたいと思っていた『養生訓』。
「接して漏らさず」(性行為はしても射精はしない)という一文だけはなぜか知っていましたが、他は全く知らず。
先日、図書館で見つけたので読んでみました٩꒰。•◡•。꒱۶
『養生訓』は、江戸時代の儒学者 貝原益軒によって書かれた「健康長寿の指南本」。
当時の平均寿命が40歳から50歳という中で、貝原益軒は、旅行を楽しむなどアクティブに85歳まで長生きしました。
その貝原益軒が実際に行っていた養生法が書かれているため、説得力も抜群。
江戸時代から現代まで、ロングセラー健康読本になっています。
実際に読んでみて、率直に思ったのは、
これは、、、更年期障害に悩む男性におすすめの本なのでは、ということ。
一般的に40歳を過ぎると、体の変化を実感することが増えていきます。
体力の低下、
気力・やる気・集中力の低下、
イライラしたり、落ち込みやすくなるなど精神面の不調を感じることも多くなり、
ストレスへの耐性も低下し、心身ともにストレスの影響を受けやすくなります。
このような身体的・精神的な変化に加えて、
加齢・ストレスによって男性ホルモン(テストステロン)が低下すると、自律神経の乱れ、ひいては身体全体のアンバランスが起き、男性更年期障害のさまざまな症状が現れるようになります。
「養生訓」では東洋医学の考えをベースに、
「心を整えること」や「体のめぐりを整えること」、「心身ともに健やかさを保つ方法」が記されていました。
それもかなり具体的に。
基本的な考えについて少し引用したいと思います。
内欲・外邪
「養生の術」でまずやるべきことは、体に害を及ぼすものを取り除くことだ。体に危害を与えるものとは、「内欲」(体内から湧き上がる欲望)と「外邪」(体外から体内に忍び込む病邪)である。
内欲とは、飲食欲、性欲、睡眠欲、しゃべりまくりたい欲(話欲とも呼ぶべき欲)、そして喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の「七情の欲」をいう。一方、外邪とは自然界を支配する四つの気(目に見えないエネルギー)で、風・寒・暑・湿をいう。内欲をがまんして少なくし、外邪は警戒して防ぐのだ。そうすれば「元気」(万物の根元となる精気)がなくなることはなく、病気にもならず、天寿をまっとうできるようになるはずだ。(いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ⑩「養生訓」貝原益軒 現代語訳:城島明彦 より引用させて頂きました)
本の中でくり返し述べられているのは、
病気になってから身体をいたわるのではなく、病気にならないように日頃から自分を律して生活を送ることの大切さ。
食事・運動・睡眠・性欲は、
健やかに生きるためのベースとなる重要な問題ですが、
たくさん食べたいという気持ちを抑えて、新鮮で質の良いものを控えめに食べるようにすること。
体を動かないと気の巡りが滞るため、適度な運動を習慣的に行うこと。
寝すぎると気の巡りが悪くなるため、惰眠をむさぼらないこと。
精気を浪費すると「元気」(万物の根元となる精気)が減り寿命にも影響するため、性欲を慎むこと。
そして、
いつも心は穏やかに。
怒りは抑えて、思い悩むことなく、何事も楽しみながら過ごすこと。
このようなことが、具体的な実践方法と共に記されています。
Contents
食事の量は控えめに。こまめに適度な運動を。
年を重ねると代謝が落ちて、太りやすくなります。
以前に書きましたが、肥満は男性ホルモン(テストステロン)を低下させる原因の一つであり、男性ホルモンが低下すると筋肉がつきにくくなるので、なお太りやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
養生訓では「飲食は命を養うものだけれど、暴飲暴食は寿命を縮める」ということで、飲食に関する養生法が数多く記されています。
- 十分に食べたと感じた時は「食べ過ぎ」。
腹八分目の「控えめ」ぐらいが適量で、そうすると胃腸に隙間ができ、きちんと消化されて、体にしっかりと栄養が補給される。
食べ過ぎると、体内の食べ物によって気の巡りが滞り、病気になりやすくなる。 - 「陽気」の性質を持つ新鮮で生気に満ちた食べ物を摂取すること。
時間が経ち、鮮度が失われ傷んでくると「陰気」をおびて、色・臭い・味が変化してくる。それは栄養にならないだけでなく、胃腸に害をもたらすこともあるので食べない。 - 肉や果物は、食べ過ぎず、少しをゆっくり味わって食べる。
- 健康にプラスになるのは、清らかなもの・香ばしいもの・軟らかそうなもの・味が軽めなもの・性質がよいもの。
- 食前・食中・食後は、怒らず悩まず、楽しく過ごす。
- 食後は体を動かして、気血を巡らせ、消化を促す。
全体的にとにかく「食べ過ぎない」ことの重要性が述べられていますが、
他にも、胃腸が弱っている時の食べ方や逆に食べてはいけないもの、お茶の淹れ方や各種野菜の食べ方、招待された席での食べ方など、現代でも実践してみたくなるようなことが盛りだくさん。
勉強になりますし、面白いです。
運動については、こまめに体を動かし、よく歩くようにして、気血を巡らせるよう心掛けることが記されています。
気血が滞らずきちんと循環していれば病気になりにくくなるけれども、循環が悪くなり滞ると病気になりやすくなるとのこと。
(例:気が体の上部に停滞すると頭痛やめまい、中部に停滞すると腹痛や心臓病、下部に停滞すると腰痛や排尿系統の病気になりやすくなるそうです)
特に立っている時間より座っている時間が長い人は要注意。
ただし、激しい運動や長く運動するのはNG。
確かに、過度の運動は男性ホルモン(テストステロン)を逆に減少させてしまうしなぁと思いながら読んでいました。
食べ過ぎないように食事の量は控えめにして、こまめに無理なく運動を続ける。
肥満の解消にもつながりやすくなりますし、体の調子もかなり整ってくるのではないでしょうか。
(他にも「導引」と呼ばれる健康体操やセルフマッサージの方法もオススメされています。
また、鍼灸や按摩についても、気をめぐらせる方法として触れられていますが、鍼灸按摩をしなくてもいいような体とそういった状態をキープするための「養生法」のため、そこまで推奨はされていません)
性のこと。
若い時から精気を浪費して、生命力を減らしてしまうと、長生きが難しくなる。
養生訓には「性」に関する事柄も記されていますが、「房中術」が考え方のベースになっているようです。
おすすめの性交回数についても書かれており、
20歳は4日に1回の性交をして精気を放出する、30歳は8日に1回、40歳は16日に1回、50歳は20日に1回、60歳は精気を放出しない(ただし性力が強いならば月に1回の放出は可)。
また、40歳以上で精力が衰えていない人は、しばしば性交はしてもよいが射精しないこと、が勧められています。
(性行為自体は気を巡らせるという利点もあるけれど、射精をすると生命力が大きく損なわれてしまうため、体が衰えてくる40歳以上は射精をしない性行為がおすすめとのこと)
性行為をしてはならない時についても記されていて、
- 天候が不安定な時(台風・豪雨・猛暑・厳寒など)
- 仕事などで疲れている時や心の元気がない時
- 健康が回復していない時
- 悲しみや怒り、思い悩んでいるような時
- 食べ過ぎ・泥酔している時
などが書かれています。
いつも心は穏やかに。
養生訓に書かれている「心のあり方」について、少し文章を引用したいと思います。
「心気」(目に見えない心臓のエネルギー)を養う。それが、「養生の術」の第一歩だ。心を温和にし、気を穏やかに保ち、怒りは抑え、憂いたり懸念したりする種が少なくなるように努力し、心に苦痛を与えず、気を損なわないようにする。これが心気を養う要道だ。
(いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ⑩「養生訓」貝原益軒 現代語訳:城島明彦 より引用させて頂きました)
古代中国の書には、「怒ると、気がのぼる。喜ぶと、気は緩やかになる。悲しむと、気は消える。怖がると、気がめぐらなくなる。寒いと、気は閉じてしまう。暑いと、気が漏れる。驚くと、気が乱れる。動くと、気が減る。憂いていると、気が結ばれてしまう」と書かれているそうです。
「気」って繊細なものなのだなぁ。
「気」は不足しても、多すぎても、滞ってしまっても、病いを招くといわれていますので、
気をなるべく減らさず滞らせず、きちんと全身を循環するよう、日々の生活の中で気の巡りを整えるような行いを意識しながら、心はいつも穏やかに、楽しんで生きることが大切になります。
私自身、小心者で動揺しやすいタイプなので、
「どのように心に静さと穏やかさを保つのだろう?」と思っていたら、
- せわしなく、たくさん話すと心に波風が立ってしまうため、ゆっくりと穏やかな口調で、余計なことはしゃべらないようにすること。
- 胸ではなく丹田に気を集めるよう意識して、ゆっくり深く呼吸すること(呼吸法は幾つか方法が書かれていました)
- 四季の景色を楽しんだり、草花を愛でたり、家で本を読んだり。日々の生活の中に穏やかな楽しみを見つけること。
などのアドバイスが記されていました。
また、「用事がない時は目をつむっていてよし」という言葉があり、現代人はスマホなどを必要以上に見てしまっているところもあるので、いっそ目をつむって(寝るのではなく)気持ちを穏やかに過ごす時間があってもいいのかな、とも。
アロマテラピーという「香り」に関わる仕事をしていることもあって気になったのが、
香も養生のうち
香で鼻が鍛えられることは、「五味」(酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(塩味))で口が鍛えられるのと似ている。香には、かいだ者の正気を補助し、邪気を払い、悪臭を消し、穢れを除去して、精神を天地神明に通じさせる働きがある。暇な時間があるときは、静かな部屋に入り、香を焚いて黙って座っていると、優雅な世界へと誘われ、心が鍛えられるはずだ。これもまた、養生の一端である。(いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ⑩「養生訓」貝原益軒 現代語訳:城島明彦 より引用させて頂きました)
「香りを感じながら静かな時間を過ごすことは、心を鍛える方法の一つ」なのです。
SASARAEでは、自然の植物の香りを感じていただきながら、植物の薬効を穏やかに身体に取り入れるアロマテラピーを用いたオイルトリートメントをお客様に受けていただいております。その時間が、リラックスするだけでなく、心を整え、心を鍛えるひとときにもなれば嬉しいなと思いました(⁎ᵕᴗᵕ⁎)
完璧さを求めない。
男性更年期障害は、真面目で責任感の強い人ほど発症しやすいと言われています。
「自分のためにも、周りのためにも、きちんと完璧にやらなくては」と一生懸命に頑張る人ほど、知らず知らずのうちに無理を重ねて、心や体に大きな負担をかけてしまいます。
養生訓にはこのように書かれています。
完璧を求めるな
あらゆる場面で完璧さを追求すると、心の負担となって楽しくない。禍は、そんな心の状態から生まれるのである。他人が自分に対して完璧に接してくれることを求める余り、他人に足りない部分を怒ったり、咎め立てたりすれば、心の病気となる。だから、日常生活での飲食・衣服・器物・住居・庭の草木に対しても、完璧な美しさを求めてはいけないのだ。少しでもよければ、それで十分ではないか。完全無欠を望んではいけない。そういった試行錯誤は、気を養う工夫につながっているのである。(いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ⑩「養生訓」貝原益軒 現代語訳:城島明彦 より引用させて頂きました)
♦
「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ」、本当に読みやすかったです。
男性更年期障害の症状は、人によって異なり、また症状も多岐にわたります。
完全に治るような治療法もないので、日常生活の中で心身の状態を良い方向にもっていくための努力がどうしても必要となります。
養生訓は江戸時代に書かれたものですので、すべてを参考にできるというわけではありませんが、それでも勉強になる事柄がたくさん書かれていたように感じました。
是非、おすすめです。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
アロマサロンSASARAE
https://www.sasarae.com
新宿駅のお隣り、京王新線初台駅より徒歩約5分。
男性の心身の不調にスポットをあて、
本格アロマテラピー
エサレン®ボディーワーク
を行っております。
男性更年期障害について勉強中。
心に響くような優しいタッチ
心身の深いリラクゼーション
完全予約制・プライベートサロン
性的なサービスは一切ございません
営業時間
10:00~23:00
(午前中のご予約は前日22:00までの受付となります。
最終受付20:00
当日のご予約受付は12:00~20:00まで)
